3. 大気圏突破
この章では更なる高みを目指します。
2章「ゲーム開始-初飛行」ではロケットは順調に飛行しましたが、最高高度は10000mほどに留まったはずです。宇宙センターが存在する惑星Kerbinにおいての宇宙空間(≒大気圏外)は高度70000m以上なので、大気圏を突破し宇宙区間に到達するためにはより強力なロケットが必要です。よって本章ではロケットの打ち上げ風景でお馴染みである、「切り離し」が可能なロケットを作ります。
3.1 新たな契約の受注と新規パーツの開発
・新しい契約の受注
初飛行を終えてミッションコントロールセンターに向かうと受注可能な契約が一気に増えています。
しかしながら、「重点的な計測調査~」と「(パーツの名前)をカービン(kerbin)の上空に運搬せよ」と「(パーツの名前)をカービン(kerbin)の上空でテストせよ」の3つはいわゆる地雷ミッションなので受注してはいけません。
設計・操作の難易度と必要時間に対して報酬が低過ぎます。
ここで契約するのは「大気圏を脱出せよ!」の1つだけです。他は契約してはいけません。
・新規パーツの開発
契約を終えたらミッションコントロールセンターを出て、ロケット組立棟の手前に位置する「研究開発センター」に入ります。
ここではサイエンスポイントを消費して新規パーツの開発(解放)を行うことができます。現段階では26.5ポイントを有しているので、基礎ロケット工学(コスト5)、基礎工学(コスト5)、サバイバビリティ(コスト15)の3つを研究します。合計コストは25で、残りのサイエンスポイントは1.5となりました。
3.2 大気圏突破用ロケットの組み立て
今回のロケットでは「切り離し」を行い、最上部のコマンドポッド及びサービスベイのみが帰還する設計にします。サービスベイとは耐熱性がある格納庫の事で、Gooなどの熱に弱い科学機器を内部に格納して保護する事ができます。前回のロケットは非力で低速であったために打ち上げ中の空力加熱も弱かったのですが、今回は大気圏突破を目指した高速のロケットを打ち上げるため空力加熱も苛烈であり科学機器は外部にむき出しでは熱に耐えられません。よってサービスベイに格納して保護します。
もしも、組立棟に入った時から前回の飛行にて使用したRT-5固体燃料が付いていたら半透明グレーの領域に捨てて(キャンセル)して下さい。
パーツカテゴリの「ペイロード」から「1.25m サービスベイ」を選びます。そしてコマンドポッドの下に取り付け、そのサービスベイを右クリックすると画像のように「開く」というボタンがあります。それを左クリックすることでサービスベイの扉が開き、内部にパーツを格納する事ができます。
サービスベイを開いたら内部に科学機器を格納します。
画面左下で2個の対象配置に変更してから、Gooを選択してサービスベイ内部に持っていくのですがそのままの向きだとサービスベイ内部でGooが上下逆となっています。そのため「W」キーを2回だけ押してGooの上下を変更します。パーツは取り付け中にW,S,A,D,Q,Eで向きを変える事ができます。もしも向きを変え過ぎて失敗したと思ったときはそのパーツを捨てて新しく同じパーツを選んだ方が無難です。今回は「W」キーを2回押すだけです。同様に「W」キーを使い、新しく解放された「2ホット 温度計」と「プレスマット 気圧計」をそれぞれ2個の対象配置で取り付けます。配置が終わったら再度サービスベイを右クリックして「閉じる」ボタンでサービスベイを閉じます。
また、ホイールクリックしたままマウスを前後に動かすとズームイン・アウト(+・-キーでも可能)ができます。
その後、固体燃料を2段式で取り付けます。まず、サービスベイの直下にパーツカテゴリ「連結装置」から「TR-18A スタックデカプラー」を選択し、サービスベイの直下に取り付けます。このスタックデカプラーが動作するとデカプラー自身とその下に付いているパーツが切り離されます。主に下段を投棄(切り離し)する時に使います。
そして、スタックデカプラーの下に前回も使用したRT-5フリー固体燃料ブースターを取り付け、さらにRT-5の下に2つ目のスタックデカプラーを取り付けます。2つ目のスタックデカプラーの下には新しく解放されたRT-10″ハマー”固体燃料ブースター(パーツカテゴリ「エンジン」)を取り付けます。
順番としては上から、 1.25m サービスベイ→TR-18A→RT-5フリー→TR-18A→RT-10ハマー となります。
また、本ロケットは大気圏突破後再突入を行うので高速になります。よってパラシュートを増設して減速能力を強化します。パーツカテゴリ「ユーティリティ」から「Mk12-R ラジアル型ドラッグシュート」(オレンジ色のパラシュート)をコマンドポッド先端付近に2個の対象配置で取り付けます。このパラシュートは高速度での減速能力が強化されているので、メインパラシュート展開前の減速に役立ちます。最終的な完成型は以下の画像の通りとなります。
ロケットの組み立てが終わったら打ち上げシーケンスを確認します。以下の画像の通りになっていれば大丈夫です。
また、このロケットに名前を付けましょう。画面中央上の「名も無い機体」の欄にロケット名を入力可能です。好きな名前を付けて下さい。名前を付けた後は画面右上の濃いグレーのフロッピーディスクのマークのボタンでロケットを保存し、左隣の黄色のフォルダボタンで保存した機体を読み込みます。
全ての作業が終了したら「打ち上げ」ボタンで発射台へ向かいます。
3.3 打ち上げ, 大気圏突破, 再突入, 帰還
・打ち上げ
打ち上げる前に地上で温度計と圧力計を用いてサイエンスポイントを集めます。
サービスベイを右クリックすると、組立棟の時と同じように「開く」ボタンが出るのでそれでサービスベイを開き、前回のGooと同じように温度計と圧力計を右クリックして科学実験を行います。Gooは前回行ったので実験不要です。実験が終了したら再度サービスベイを右クリックして「閉じる」ボタンで閉じます。
そしていよいよ打ち上げですが、本ロケットは重心が高くやや不安定です。よって打ち上げ前に「T」キーを1回押してSAS(Stability Augmentation System, 安定増加装置)を起動して機体を制御します。
この装置はコマンドポッドに内蔵されていて、機体の安定性を制御します。起動すると画面中央下のnavballにあるSASパネルが点灯します。もう1回「T」キーを押すとSASを切ります。
今回以降の打ち上げは常にSASをONにして打ち上げます。
そしてスペースキーを押して打ち上げです。この打ち上げでもスペースキー以外のキーに触れる必要はありません。
打ち上げ後20秒ほどすると1段目のRT-10が燃焼停止するので、すかさずスペースキーを押して燃え尽きたRT-10を切り離します。
さらにすかさずもう一度スペースキーを押してRT-5を点火して上昇を続けます。RT-5点火後9秒ほどで燃焼が終了するので、またスペースキーを1回押して不要になったRT-5を切り離します。そしてそのまま慣性で上昇を続けます。
・大気圏突破-宇宙空間到達
そのまま慣性で上昇を続けていくといずれ高度70000mの宇宙空間に到達します。ここからBGMが鳴り出すので分かると思います。初めて宇宙空間に到達しゆっくりと景色を眺めたい所ではあるのですが、このロケットでは最高高度約90000m、宇宙滞在時間は約3分です。この3分間で各種実験を行う必要があります。
まずサービスベイを開き、Gooと、(地上で実験を行っていない方の)温度計・圧力計で実験を行い、その後サービスベイを閉じます。そして、コマンドポッドを右クリックしてクルーレポートを書きます。
実験が終わったら、スペースキーを1回押してパラシュートの展開予約をします。これで適した高度と速度になるとパラシュートが自動で展開するようになります。
・大気圏再突入
サービスベイを閉じ、パラシュートの展開予約まで終われば特にする事はありません。そのまま放っておくとコマンドポッドは高度を下げ70000m以下の大気圏に再突入します。鳴っていたBGMが消えるので分かると思います。
再突入中もキーには触れません。
途中でコマンドポッドが横倒しになりますがこれもそのままで大丈夫です。いずれ高度と速度が下がるとパラシュートが自動展開され、地上に軟着陸できます。
パラシュート完全展開後の空中を漂っている時間はやや冗長なので時間加速します。
「.」キーを押すと時間加速し、「,」キーで時間減速します。大気圏では最大4倍速まで加速できます。
しかしながら、時間加速中は物理演算の正確性が下がり、機体にかかる衝撃が大きくなるので打ち上げ中及び、パラシュート降下中の機体が地面に接触する瞬間は時間加速を解除した方が無難です。
無事に着陸できたら機体を回収します。
※ 着陸時にサービスベイ内部のGooが衝撃で破損する事例が筆者の追試で確認できました。
しかし今後の展開は、この破損の可能性があるGooで得られるサイエンスポイント10ポイントが無かったとしても十分余裕があるように考慮して書いてあるので、筆者おすすめの対処法は「Gooの破損を無視する」ことです。今後の展開、新規パーツの開発に影響はありません。
第2の解決法はEscキーでロケットの組み立てまで戻って、コマンドポッドにMk2-R(青色のラジアル型パラシュート)を2個の対象配置で追加する事です。この対処法を用いると着陸時の衝撃が減るためまず安全にGooを保護する事ができますが、欠点として最高到達高度が75000mほどとなるため、Goo・温度計・圧力計、クルーレポートを書くという科学実験を短時間(と言っても十分余裕はありますが)で行わなくてはなりません。
・帰還
コマンドポッドと実験機器を搭載したサービスベイが宇宙空間より無事帰還したため、今までよりも多くのサイエンスポイントを得る事ができ、今回の飛行で49サイエンスポイントをポイントを稼ぎました。さらにミッションの成功や宇宙空間から帰還した機体のサイエンスポイントボーナス、到達高度ボーナス(詳細不明ですが、機体を一定の高度に到達させたり宇宙に到達させるとサイエンスポイントが増える現象を確認しています。)などで、合計のサイエンスポイントが66.5となりました。
また、資金も26万程度まで増加しました。このサイエンスポイントと資金で次はKerbin周回軌道へ到達可能なロケットを作ります。
第3章終わり